「ちょっといいかな」
夫に声をかけられて「何?何か話でもあるの?」とダイニングの椅子に私が座るや否や、「うん、これ見てくれるかな?」と夫が出してきたのはなんと離婚届!
しかも夫の名前などがすでに書き込んである。
「ええ?これどういうこと?何かの冗談?」
ただただ驚く私に、「突然でなんだけど、別れて欲しいんだ」と夫。
「え?ちょっと待って?一体なにをいってるの?別れるって私とあなたが?離婚するの?え?なんで?ごめん、全然わかんない。これってドッキリか何か?」
慌てると早口になる私は矢継ぎ早に質問を重ねたが夫は口をつぐんだまま…。
これ、数年前の実話です。
なんの前触れもなく目の前に現れた離婚届。
まさか本物を目にする日が来るとは思いもよらなかった。
婚姻届だってよく覚えてないのに、目の前にあるからつい離婚届をまじまじみてしまうじゃないの。一体どうしたらいいの…。
参考記事:旦那から離婚宣告を切り出されたら?あなたが返すべき言葉はこれ!
コンテンツ
離婚届を突然突きつけられて
というわけで、突然妻の目の前に出された記入済みの離婚届。
何が何やらわからないけれど、まずは夫の話を聞こうじゃないかということで、口をつぐんだまだの夫に違う角度からの質問をしてみる。
「この紙、一体いつ取りに行ったの?」
普段から仕事の忙しいこの男が、全然まめなタイプではないこの男が、一体いつ離婚届けを取りに行ってきたのかさえ既に驚くほどのこと。
「いや、市役所の出張所みたいなところが駅のそばにあるから、仕事の移動の合間にね」と、私とは目を合わさずに答える夫。さっきより申し訳なさそうにしているように見える。
「いつから考えてたの?離婚したいって?」
「しばらく前から、かな?」
夫に言わせると、実は子供が生まれた頃からぼんやり考えていたらしい。
確かに初めての育児の大変さと私が乳腺炎になったり体調不良が重なって、夫のことはほったらかしだったのは事実。そのせいで、ということだろうか。
「いや、なんだか俺がいなくてもこの家は回るんだなとか思ってさ」
え!育児や家事に手を貸す気がないんだなぁと思って夫を見ていた身としては、そう思うくらいなら手を貸してくれればいいのに、と思う。
まさか私が頼まなかったのがいけないのか?仕事して帰ってきた夫に手伝えとは言いにくいと思っていた私の気遣いが裏目に出たということ?
「何をどう手伝ったらいいかわからなかったし」
えー!そんなの私に一言、聞けばいいじゃない?俺に手伝えること何かある?って一度でもこの人は私に聞いただろうか?
聞いてもいないのに、俺はこの家に必要ないと思ったとか言っているのだろうか?
これはすねているだけ?あなたが必要よ、って言えば収まるパターン?でも離婚届まで記入しているということは結構深刻な状態?
夫の顔色をそっとうかがってみるが、表情がもう一つ読み取れない。
はぁーっとついため息が漏れてしまう。が、小さい我が子と離れることをなんとも思わないのだろうか?と思えてきて、ここは私がしっかりしなくてはと思いなおす。
「この家に必要がないから離婚したいと思うの?子供の成長を見ながら家族仲良く暮らして行こうって思わないの?」これだけ言うのが精一杯だった。
これ以上言うと泣いてしまいそうだ。
「子供の成長…。おれさ、お前より5歳下じゃん、だから、なんて言うのかな、親になるのが早すぎたのかもって思ってるんだ。」と夫。
もうこれには耳を疑いました!親になるのが早すぎた?それって私より5歳下であるとかないとか関係ある???これは明らかに言い訳だ!!何かがおかしい。もしや?
「聞きたくないけど…、ほかに好きな人でもできたの?」
途端に夫の顔色がさっと変わったのがわかった。
「な、何をバカなこと言ってんだよ!そんな理由一言もいってないじゃないか!!!」
と急に怒鳴りだした姿を見て、ああ、図星だったみたいだと思えてしまう。
私が子育てで大変な思いをしている時にこの人は浮気をしていたのかもしれないと思うと、さっきまでの離婚を切り出されたショックはどこへやら。
悲しいような、腹が立つような、悔しいような…!
いろんな感情があふれてきて、気がついたら泣いていた。泣きながら心にもないことを言ってしまっていた。
「で、出ていって・・・」
別居、そしてその後
こんな流れで、まだ子供が幼稚園に入る前にぎくしゃくしだした私の親友夫婦。
結局、子供が小学校に上がるころに別居をし、数年の別居生活を経て子供が中学生になったタイミングで離婚を選択することになりました。
すれ違ってることにすら気づかないほど忙しかった産後に、まさか家族を守ってほしい立場の夫の関心が外に向くなんて、育児中心の生活に切り替わっている妻には中々想像がつかないもの。
子どもが生まれたことで夫婦関係のバランスが崩れたと感じるカップルはとても多い。
そこはあえて修正しようと、歩み寄ろうとしないと溝はどんどん大きくなります。
今回ご紹介したご夫婦も、どこかで修復の余地はあったのです。
あったのですがお互いに意地を張ってしまっていて、歩み寄るきっかけがつかめないまま離婚を選択してしまいました。
夫には年下であることからくる甘えの意識が強くあったし、妻は妻で5歳も上なんだからしっかりしなくちゃと、妙に肩ひじ張ってしまっているところがありました。
お互いが相手の立場を思い、自分の気持ちを素直に伝えていたら、また違う結果だったかもしれません。
まとめ
今日は私の親友の実際の話を例に取り上げましたが、離婚届けをいきなり目の前に出されて動揺しない人はいないと思います。
動揺するのは仕方ないとして、その後をどうするのか。
自分の気持ちにどこまで素直になれるのかが大きいと私は感じています。
夫婦の間でプライドとか勝ち負けとかにこだわる必要があるでしょうか?
最初に謝った方が立場が弱くなるから絶対謝らないという考えかた、実は損な考え方ではないでしょうか?
何を優先するべきなのか、自分は何が大事でどう生きていきたいのか。
離婚を切り出された時にこそじっくり考えて、ご自分の思いを大事にしてほしいと思っています。
あなたの望む未来のために頑張ってください。応援しています!
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